[No.18]
血塗れた斧
【登場人物】
マリベル、ヘンリー、シェリンダ
「えーっと、ここから北東……いや、北西かしら?」
ようやく山岳地帯を抜けたマリベルは、地図を確認していた。
目的地は、とにかくベッドがある場所。
「全く、レディをこんなところに放り出すなんて、何考えてるのよ! ゾーマだかなんだか知らないけど、後で殴ってやる!」
マリベルは文句を言いながら地図を折り畳むと、ふくろにしまって歩き出した。
(…あら?)
森の中を進んでいたマリベルは、男がじっと立っているのを見つけた。
確か……ルール説明の時、異常とも言えるぐらい険しい顔をしていた青年だ。一体、こんな場所で何を――?
(!!)
――その時、マリベルは見た。彼の足元に、頭を割られた女性が横たわっているのを。
そして、青年の手に握られた、血塗れた斧を。
「きゃ……っ!」
彼女は反射的に悲鳴を上げてしまい、慌てて口を塞ぐ。が、すでに遅かった。
青年はマリベルへと向き直り、斧を構えた。
「マリアの仇を取るのは俺だ……邪魔させてたまるか……」
(……じょ、冗談じゃないわよっ!)
青年が本気で自分を殺す気だと悟ったマリベルは、全速力で逃げ出した。
【マリベル:生存 所持武器:エルフィンボウ(未装備) 現在位置:レーべ東の森 行動方針:非好戦的、基本的に自衛のみ】
【ヘンリー:生存 所持武器:ミスリルアクス 現在位置:レーべ東の森
行動方針:好戦的、マリアが殺されたことで正気を失いかけている】
【シェリンダ:死亡】
所持武器:???(放置)
【残り105人】