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[No.22]
 ござるか
【登場人物】
メルビン、ライアン

こんな企画を考えたゾーマに天誅を!
 ー神がいればゾーマなど一ひねりじゃー
 と勇んでみるメルビンであったが、いまひとつ元気が出ない。
 いつも明るく振舞う伝説の英雄も、今回のゲームがさすがに酷すぎるのか表情は暗い。
「おお神よ。なぜ私の前に姿を見せないのでござるか」
 こんな時こそ、神の正しき采配が行われねばなるまい。なのに、メルビンの前に神は一向に姿を見せない。
「私だけでこの難題を解決せよとおっしゃるか」
 神がそうお考えならばそうするしかあるまい、と少しずつ決心を固める彼だったが、やはり一人では心細い。
 力を貸してくれる者はいないかと辺りを見渡すと、こちらをじっと見つめる男がいることに気付いた。
「ではさっそく」

メルビンはその男、ライアンにアプローチを開始した。
「お主もこのゲームの参加者でござるか?」
「その通りだ」
メルビンはこの男が歴戦の戦士であると一目で見抜き、是非仲間にしたいと思った。
(じゃが簡単に仲間になってくれるかどうか・・・)
 ライアンがいかにも頑固者という風貌だからであるが、メルビンも人の事は言えまい。
 どう切り出そうか迷っていると、ライアンが先に口を開いた。
「何か拙者に頼みがありそうな顔でござるな」
 それを聞いてメルビンは、まるで世紀の大発見をしたかのように目を輝かせた。
「ござる・・・でござるか!?」
 ライアンはきょとんとしながらも言った。
「そうで・・・・ござるが?」
 メルビンはもう嬉しくてたまらないようだ。
「そうでござるよ!ござるでござる!」
ライアンもその気になってきた。
「ござる・・・・・おお、そうでござったか」
そんな会話が数分続いて、二人はすっかり意気投合したようだ。
傍から見ている者がいたら、何の会話だかまるで理解できなかっただろうが・・・・とにかくここに新たな同盟が誕生した。
【メルビン 所持武器:虎殺しの槍 現在位置:レーベの村の東の草原 行動方針:仲間を集める。冗談を飛ばす。】
【ライアン 所持武器:不明 現在位置:メルビンと同じ 行動方針:来る者は拒まず、去るものは追わず。】

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