LIST ▽DOWN
[No.11]
 漢気isマント
【登場人物】
ルビカンテ、女武闘家、ギルガメッシュ

「うわぁぁぁっ!」
赤いマントの剣士が、叫びと共に吹き飛ばされ地面に叩きつけられる。
それでも剣士は衝撃で手放してしまった剣を拾い、なおも戦おうとするが、先に剣を拾われてしまった
彼に先んじて剣を奪ったのは炎を纏った浅黒い肌の魔道士だった。

剣士も覚悟を決めたのだろう、唇をかみ締めその時をまつ、しかし魔道士は構えを解くと剣を地面に突き刺した、
「ころさねぇのか?」
炎を纏った魔道士は剣士の言葉ににやりと笑って答える。
「私の魔法は、そしてこの拳は戦うものであって、殺めるためのものではない」

「だが、俺は世界最強の剣士ギルガメッシュだ!と大見得を切ったわりには少々物足りんな」
「何を言ってやがる!いきなり後ろから私のマントを返せとか言って挑んできたくせに」

「それについては私の誤解だ、すまなかった、あれは大切なものなのだ、お前も分かるだろう」
「まぁな!この赤マントは俺のこだわりだからな…人は俺の事を赤い彗星と…」 

「それはもういい、だが本当にそう呼ばれたければ、まずは真贋を見抜く目を身につけることだ」
というなりルビカンテは地面に突き刺さった剣を引きぬき、ギルガメッシュの頭に斬りつけた。
ぽこ!という情けない音と共に剣は真っ二つに折れた。
「ああっ、おれの斬鉄剣が…」
「まだ言うかお前は、これは残鉄剣という夜店で売ってるレプリカだ、まったく」
「ええっ…て、ことはまたかよ」
ギルガメッシュの様子に溜息をつきながらルビカンテは続ける。
「まぁ、悪戯に武器に頼るのはやめる事だ、まずは己を鍛えよ、さすれば名声もそれにふさわしき武具も
 自然に手に入るものだ、お前の剣の腕は私が保証する、なればこそだ」

「ああ、肝に銘じておくよっと、俺はそろそろ行くぜ、会いたい奴らがいるからな」
ギルガメッシュは身体についた泥をはたきながら立ちあがる、それを見たルビカンテはザックの中から
一振りの剣をギルガメッシュへと手渡す。
「こいつを持っていけ、私には必要無い、それに剣士が剣を持っていなくてどうする?」
「いいのか!?」
「誤解の詫びだ、それにいい戦いをさせてもらった…その礼だ」

「そうか…でもこれは借りておくだけにしておくぜ、次に出会ったら返す、借りるだけだ!
だから絶対にあんたは死ぬな、俺も頑張るからさ、いいか絶対だぞ!!」
ギルガメッシュは名残惜しげに手を振って、そのまま南の方向に去っていく。
それを見送るルビカンテだったが、背後の気配に振り帰る、とそこには何時の間にか一人の少女が立っていた。

「あ…あたしさっきの戦い見ていました、その、あの…感動しました!」
少女は瞳を輝かせ、ルビカンテのそばへと走り寄り、ぺこりと頭を下げる。
「どうか弟子にしてください!」

この予想外の展開にもルビカンテは動じない。
「見たところ武道家のようだが、私はあくまでも魔道士、格闘は己を鍛えるための方法の一つとしての
 いわば嗜みにすぎない、さらに言うならば、私は未だに未熟者だ…他にふさわしき者にあたれ」
「その謙虚さ!ますます気に入りました、ぜひご指南を!師匠!」

師匠という言葉にルビカンテは少し思うところがあったようだ。
「まぁ…ならば条件がある、私はとある大切なものを探しているのだ、それを探す手伝いをしてくれないか
そうすれば私に教えられることなら伝授しよう」

「そんなことでいいんですか、お安いご用!あたし探し物は得意なんだー、いやっほー」
少女はくるくると回転しながら、喜びを全身で表現する。
そんな様子を見ながらルビカンテは苦笑するのだった。
【ルビカンテ 所持武器:なし 現在位置:M-21から町へ
第一行動方針:マント(出来れば炎のマント)を探す
第二行動方針:ゲームの目的を知る】

【女武闘家 所持武器:不明 現在位置:M-21
第一行動方針:ルビカンテの手伝い 】

【ギルガメッシュ 所持武器:鋼鉄の剣 現在位置:M-21から南に
第一行動方針:バッツたちを探す】

[Next] [Back] □LIST △TOP


漢気isマント
について管理人にメールする
件名:(選択)
内容: