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[No.45]
 Missing Link (前編)
【登場人物】
レオンハルト、ミネア、ベアトリクス

あれから、ミネアとレオンハルトの2人は濡れた体と服を乾かしにまたバンガローに戻った。
今、2人は毛布をかぶって暖炉の前で寝転んでいる。
2階が崩壊しているため星空がきれいに見える、星を見ながらミネアは思う。
(星の力が今夜は強い…これならば)

ミネアは起きあがると、また占いを始める…元来占い師は自分の運命については占う事が出来ない。
だが、これほど天の気が増大しているとなれば、少しくらいならば、
しかし占いの結果はミネアの期待していたものではなかったらしい。
(恥ずかしい失せ物あり…何かしら?)

また再び夜空を見上げるミネアだったが、思うところがあったらしい、傍らのレオンハルトに尋ねる。
「レオンハルトさん…誕生日はいつですか?」
「星占いか…下らんが、まぁいいだろう」
レオンハルトの誕生日を元に天文を占うミネア、だがその顔色が段々と変わっていく。
やがて占いを終えた彼女は沈痛な表情でレオンハルトへと告げる。

「気を確かにして聞いてください…星の動きによると、今宵大切な友をあなたは失ったと出ています」
「何だと!貴様冗談を言うのも」
「私の占いは当たります…特に今夜は」
その冷徹な言葉にレオンハルトは何も言い返せなくなってしまった、事実、この娘はこれまでにも
恐るべき力で次々と真実を言い当てている、いまさらどうして抗えようか。

変わりに口から溢れ出したのは、占い師への罵声ではなく、嘆きの言葉だ。
「嘘だ!嘘だ!……フリオニール、お前が先に逝ってどうする……もしそれが本当ならば、
俺はもうこれで本当に、引き返せなくなってしまった!」
「戻りようがないと先程はおっしゃっていたのではないですか?」
あえて意地悪くミネアは言い放つ。
「ああ…確かに言った…だが、それでも俺はあいつに止めてもらえることを、救ってもらえることを、
 心の何処かで期待していた…あいつは俺の希望だった」
しみじみと遠い目で語るレオンハルト、その瞳には涙が光っていた。

「もし死んだのが真実ならば…せめて弔ってやりたい、お前の占いなら死体の場所が分かるんじゃないのか?」
「やってみましょう、フリオニールさんとおっしゃるのですね」

ミネアは短冊にフリオニールと書いて、それを地図の上に置く、そして穴のあいた硬貨を用意すると、
その中心に糸を通してさらにそれを地図の上にぶらさげる。
しばらくすると、硬貨が何の力も加えていないにも関わらず、ゆらゆらと振り子のように動き
それにつられて名前を書いた短冊も動いていく、そして振り子も短冊も同じ位置で制止した。
「西の方角と出ました……ご本人の身につけているものがあればもっと正確な場所が
 分かるのですが…」

それを聞くや否や、荷物をまとめて飛び出そうとするレオンハルトをミネアは嗜める。
「西には多くの殺意ありとも出ています…今は自重して下さい」
「あいつの死体を放っておくのか…」
「今、直接西に向かえば私たちは死ぬかもしれませんよ、死ねばもう2度とやりなおせませんよ!
それがあなたのお友達の望むことなのですか!」
そこで背後に気配、2人はほぼ同時に武器を持って振り向く。

「ほう…占いか、なら私も占ってくれないだろうか?」
気配の主、女将軍ベアトリクスは2人の剣呑な視線にも動じず、不敵にも微笑んで見せるのだった。
【レオンハルト:所持アイテム:ディフェンダー 現在位置:J−02(バンガロー跡地)】
第一行動方針:?

【ミネア:所持アイテム:プラチナソード 現在位置:J−02(バンガロー跡地)】
第一行動方針:レオンハルトについていく
第二行動方針:戦いを止める

【ベアトリクス 所持武器:ピンクのレオタード(マーニャ用) 現在位置:J-01(バンガロー跡地)
第一行動方針:未定】

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